親知らずの抜歯
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親知らずを抜く?ちょっと待って!本当に抜くべきか?
親知らず(別名:智歯、知恵歯、第3大臼歯)はほぼ全員にあります。キレイに生えそろっているもの、歯ぐきの中に横に生えているもの、頭が少しだけ出てきているものなどその生え方は様々ですが、よく「親知らず=抜歯しないといけない」とお考えの方が多いようです。しかし、すべてのケースで抜歯が必要なわけではありません。
親知らずを抜歯しないで良いケース
親知らずは必ずしも抜歯しないで良いと考えます。例えば、まっすぐキレイに生えそろっていて、奥歯の役割をキチンと果たしているなど、歯磨きがしやすく、虫歯リスクが低い場合は当院では抜歯はオススメしておりません。
親知らずはちゃんと生えそろっていれば特に害のあるものではないということを認識して下さい。
親知らずを将来の歯の移植や再生治療のために残すという選択
昨今の、医療の発展は目覚ましく、親知らずの活用方法も多く出てまいりました。現時点で親知らずの有用な活用方法は主に「歯の移植」と「再生治療」です。
親知らずの形態に問題がなければ、親知らずの抜歯後、欠損した臼歯(奥歯)部分に移植し、奥歯として機能させることができるのです。高齢になったときに奥歯が抜けてしまった場合、インプラントや入れ歯に変わる選択肢をもつことができます。
また、親知らず幹細胞から歯を再生させる「再生治療技術」も進んでいるのです。
親知らずを抜歯したほうが良いケース
上記で述べたように、できるだけ親知らずは残しておいた方が良いと考えておりますが、下記の場合においては抜歯を検討した方が良いでしょう。
①虫歯になっている場合
②歯磨きしづらく虫歯リスクが高い場合
③歯並びに悪影響が出ている場合
④歯垢が溜まりやすく、歯周病リスクが高い場合
親知らずを抜くときの痛みは、痛いのか?
親知らずの抜歯は痛いものと思われがちですが、それはまったくの誤解です。親知らずの抜歯時には麻酔をしっかり効かせ、痛みに配慮しております。また、麻酔に関しても表面麻酔や電動麻酔器、超極細針を使用し、痛みが強くならないよう心がけております。(詳しくは微痛治療ページをご覧ください)。
ただし、下記の「ドライソケット」と「抜歯後の痛み」については痛みが発生するケースが多いので、これらについて解説いたします。
親知らず抜歯後の痛み「ドライソケット」
通常であれば抜歯後に歯ぐきからでる血が固まって抜歯部分に留まり、カサブタのように抜歯したばかりの部分を保護してくれますが、まれに、血が固まらずにカサブタが形成できず、抜歯部分が露出したままになることがあります。これがドライソケットです。
ドライソケットは、すべての人に起こるケースではなく、患者様の体質によってなりやすい、なりにくい方に分かれます。
ドライソケットは抜歯部分がむき出しになってしまうため、痛みを生じますが、コラーゲンを入れたり、痛み止めの処方、縫合するなどで回避することができます。
抜歯後、麻酔が切れたあとの痛み
抜歯は外科処置になりますので、麻酔が切れたあとは痛みを生じ、場合によっては腫れも生じます。これはどうしても避けられないことですが、最小限に留める方法があります。
それは、「時間をかけず、スムーズに抜く」ということです。親知らずの抜歯にかかわらず、外科処置すべてに言えることですが、「処置時間の長さと痛みは比例する」のです。抜歯に手こずれば手こずるほど、抜歯後の痛み、腫れは大きくなります。
当院では、オペ前のレントゲンの診査・診断、抜歯シミュレーションを徹底し、できるだけスムーズに抜歯を行うよう準備しております。